willy-nilly

興味持ったことをあくまでもメモとして更新していきます。お読みになった方もあくまでも、入り口として興味を持っていただけるとうれしいです。。間違っている箇所があれば、ぜひともご指摘ください。

お金の価値の本質を考える。

お金の価値の本質というはなんだろうか。お札やコインなどの現金自体の原価は、高くても30円ぐらいらしい。電子マネーとなると、ただのデータであるためそれ自体の価値は0円に近い。お金自体にほとんど価値がないのは、明白な事実である。ではそのお金の価値を裏付けているのは誰だろうか。それは発行元の信用であり、円であれば日本政府(日本銀行)である。しかし今それが、仮想通貨の登場によりゆるぎつつある。お金の歴史を辿りながら、お金の本質というものを考えてみようと思う。

 

ご存知の通り、お金という概念が発明される以前は、物々交換が基本であった。農耕民族が繁栄していた1万年前から4500年前ぐらいの話。しかし、当然のことながら人によって価値観はバラバラで、交換したいモノ同士の価値を比較するのは非常に困難である。そこで、モノの代わりとなる価値の尺度を取り決めたのが、お金という概念の成り立ちである。もちろん最初はコインなどではなく、貝殻、麦、塩などを単位とし、交換レートを固定した。ちなみに単位は地域によって違いがあったようだ。

 

お金という概念が社会に定着したものの、貝殻、麦、塩などは持ち運びも不便なうえ、品質もバラバラで交換レートを定めるのが非常に難しかった。そこで発明されたのがコインである。紀元前600年前ぐらいの話。様々なコインが発明されたようだが、中でも成功した例が、ギリシャアテナイのコインである。発行元のアテナイが品質を保証したことにより、国際的に流通したコインとなった。金は希少性が高く、銀を用いてコインを発行していたようだが、見た瞬間に銀の純度を判断することは難しい。そこでアテナイはコインにフクロウを印字し、純銀で4グラムの重さがあるという保証を示したとのこと。しかしこれではコインの流通量にコインの生産量が追いつけず、アテナイは衰退。次に発展してきたのがローマ帝国である。

ローマ帝国アテナイと同じ失敗を避けるため、コインの供給が需要に追いつかなくなってくると、銀貨の純度を徐々に下げ、最終的には銀2%のコインに刻印だけを施し発行するようになった。この瞬間からお金自体の価値がほぼ0に等しくなり、人々はお金の価値の裏付けを、刻印に委ねることになっていくのである。

追い打ちをかけるように、大航海時代の訪れにより他国との貿易が拡大し、一国のローカルコインの生産量では賄えきれなくなった。南アメリカの銀山を手中に収めたスペインですら、供給が間に合わない情勢になった。そこで、コインの代わりに紙幣を発行することで、お金の生産量を劇的に増やしたのである。もともと紙幣は一定の金の交換を保証する書類として発行されており、社会に溶け込むにもさほど時間はかからなかったようだ。お金が大量に発行できる時代になると、銀行が現れ、お金を貸すことによる、お金がお金を生むシステムで、経済が急速に発展していくことになるのである。

 

お金の歴史からわかるように、当初お金の価値を裏付けていたものは、お金そのもの(金や銀など)だったが、徐々に、刻印、すなわち発行元の信用に移り変わっていったのである。現代の私達が日常的に使用している円も例外なく、国の信用が裏付けとなって、他国の通貨と比較することにより、価値が相対的に定義されているのである。言い換えると為替レートにより、知らぬ間に価値が減る可能性もあるということになるので、銀行に悠長に貯金したままにしている方は考え直した方がいいかもしれない。

 

さらに今後、仮想通貨の普及によりお金の概念が変わりつつある。現代の円などの通貨は、中央集権型による管理のもと銀行が発行し、流通量を調整することにより、お金の価値をある程度調整している。しかし、仮想通貨は発行者がおらず、扱う全世界の人々全員が管理者となり、発掘することで供給量を増やし(供給量の上限はプログラミングにより定めれらており、人間の手で変更は不可能。)、トレーダーが取引することにより価値が決まることになる。より資本主義的な自由な市場で、価値が決まるお金が発明されたということだ。

上記がいわゆるカレンシー型と呼ばれる仮想通貨で、アセット型は個人でも発行できる仮想通貨である。すなわち、今までは通貨の価値を国の信用が裏付けていたが、個人の信用に移り変わりつつあるということである。

 

結局のところ、お金の本質というのは、個人の信用を数値化したものとなるのではないかと、筆者は考えている。今の時代、ICOクラウドファンディングなどで、お金を集めることが容易になってきている。あなたがお金を手に入れられるかどうかは、お金を持っているかではなく、信用されているかどうかにかかっているのではないだろうか。

 

参考:
 インベスターズZ 第一巻